日本の神道での三大聖地は伊勢・出雲・日向です。このページでは宮崎県の日向地方の天孫降臨、ニニギノミコト、天岩戸、神武天皇にまつわるパワースポットをまとめました。

天照大神の伝説から神武天皇の誕生に

神々の里 宮崎県の高千穂地方

宮崎日向では天照大神の伝説から神武天皇の誕生につながります。九州の中央、神々の里と呼ばれる宮崎県の高千穂地方です。

天孫降臨の舞台 二神山

天孫降臨という言葉があります。まさにその舞台の二神山があります。ニニギノミコトは国譲りを受けた天照大神の孫になります。二神大明神と交えて三ヶ所神社の奥宮はものすごい断崖絶壁にあります。ニニギは山深い高千穂に稲の実りをもたらしたと言われています。

屈指の絶景ポイント 高千穂峡

屈指の絶景ポイントが高千穂峡です。6億年前に阿蘇山の噴火によって吹き出た溶岩を川が侵食してできたのがこの高千穂峡です。一番の観光スポットは真名井の滝です。天上からニニギが地上に逃げ下りた時、水がなかったため天井から水を持ってきたと言われています。滝の観光はボートがお勧めです。かなり近くまで行くことができます。1時間待つこともある大人気スポットです。すぐそばに階段を上っていくと200トンもあると言われている大きな岩があって、神話の中では何者かが投げたと言われています。

創建は1900年前 高千穂神社

歩いて10分の高千穂神社で謎を解くことができます。歴史を感じる緑の迫力がある神社です。創建は1900年前と言われています。ニニギが御祭神です。御神像は割とムスッとしたような顔をしています。神様も時には厳しく、時には優しい顔になる、自然もそのままだと言うことです。これを受け入れてきたのが日本人だということですね。本殿の脇にはかなり険しい顔の像があります。これに押さえつけられているのは鬼八(キハチ)という鬼です。農作物をさらったり、人を殺めたりしていました。イノシシは鬼八の好物と言われて猪野掛祭りが行われています。神様も鬼も大切に敬って行くと言う清濁混淆した文化が日本らしいですよね。

下野八幡台神社の夜神楽

神社以外にも自然を崇める風習が残っています。下野八幡台神社では、夜神楽が年に一回あります。秋の時期に収穫への感謝と翌年の豊作を祈って神様を接待します。神楽を奉納する民家へ向かいます。夜神楽は午後6時からスタートします。神楽の舞いには全部で33も演目があります。翌朝9時まで休む間もなく一晩かけて奉納します。昔は二晩かけていたそうですよ。面は日々の生活に欠かせない火や水の神様です。神様をみんなで引っ張って引き止めますが、神様とずっと居たいという祈りが込められているそうです。演目もストーリーがあるので、ちゃんと頭から見るとあんまり知らなくても結構楽しめますよ。

毎日神様を身近に感じる

日頃からあらゆる神様への祈りが欠かせません。火野荒神は火から家を守ります。豊作を祈願する大黒天など家には7つも神棚があります。手拍子も何回も行います。神棚だけでなく太陽様にもお参りします。 農作業の前にもお祈りします。畑に入るときは山の神様にお願いしますと怪我や過ちもないということです。お茶を飲むときもまずは山の神様にどうぞ、と言ってから自分がいただくということです。

天照大神と天岩戸神話

ニニギを天孫降臨させたのは天照大神です。天岩戸神話がありますよね。その舞台になる天岩戸神社があります。神話で描かれるのは天上界の話なんですが、日向地方にはその舞台と言われる場所がたくさんあります。スサノオは田畑を荒らしたりしていましたが、天照大神が怒って岩戸の中に隠れてしまったため、世の中真っ暗になってしまいました。みんなで話し合ってある神様が岩戸の前で神楽を舞うと、天照大神が出てきてくれたということです。天岩戸神社の奥には御神域があって、天岩戸に行くことができます。神職の方も村の方も入れないというところです。奥行きが9メートルと言われています。結構離れたところからでも大きく見えます。神秘的で厳かな場所です。

神々が集まって会議をした天安河原

この近くにも美しい渓谷を通って行くことができる場所があります。それが天安河原です。神々が集まって会議をした場所と言われています。大きな洞窟の下に社があります。神々が集まったということで「やおろずの神をお祀りすることができる場所」だと言われています。最近では洞窟の石を詰んででお祈りをします。名古屋や神奈川など全国の様々な場所からパワースポットを訪れています。

天岩戸神話から派生した逸話

天岩戸神話から派生した逸話も多いですよね。古文書で「光る石がある」と言われているのでその光る石を探しに行くということです。天岩戸が開いた時に当たった光で光るようになったという石です。最近近くの神社でその光石のありかを示す文書が見つかったということです。実際、光石という屋号の家があるそうです。家の特徴を表した呼び名です。同姓の甲斐さんという方が方が多いので、そのような屋号で読んでいます。昔はこのあたりの石が光っていたそうですよ。50年ぶりに裏山に人が入ると言うことです。ここは昔石切場だったので切り取ったような石があります。これは後で人が切り出したものなので違いますね。さらに登っていくと天岩戸を見下ろす大きな石があります。確かに水晶や石英が混じった白い石が太陽に当たって輝いたと考える人もいます。

高千穂地方の郷土料理 かっぽ鶏

高千穂地方の郷土料理はかっぽ鶏と言います。大きな竹を器にします。鍋などで煮たのちょっと違った味になります。かっぽは竹のことを言います。竹に醤油などで味付けをした鶏肉やしいたけニラなどを入れます。炭火で1時間じっくりと煮て汁が染み出てきたら完成です。竹の風味も加わってまろやかで独特の風味が絶品です。

史上初の結婚式 ニニギと木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)

地上を統治するため高千穂に降り立ったというニニギは、徐々に南下していきます。宮崎県西都市では日本で最初と言われるイベントを行いました。都萬神社です。秋には七五三参りも行われていますが、白い着物が欠かせません。白無垢の衣装のように見えるのが、オオヤマツミ(大山津見神)の娘、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)の結婚式の衣装です ニニギがこの地で一目ぼれして妻にめとったというのが木花咲耶姫、そして日本で初めての結婚式を行ったと言われています。結婚式御神事として再現したのが更衣祭りです。500年以上続く神事です。

鬼が求婚のために作った岩の御殿 西都原古墳群

コノハナサクヤヒメは鬼にも結婚を迫られたと言われています。鬼が新居にするために作ったと言われているのが西都原古墳群です。この地域を治めていた豪族の墓だと言われていますが、300ぐらい集まっています。ひとつ大きく目立つのが「鬼の巌」 独特の丸い形です。かなり大きな岩が敷き詰められていて普通の人間が作ったと思えませんよね。鬼は大山津見神に結婚のお願いをしに行きますが、コノハナサクヤヒメの父親の神様は、「一夜にして岩の御殿を作ったら娘をやる」と無理難題を押し付けたら、実際に一夜で御殿を作ってしまいました。困った父は岩をひとつ抜いて投げ飛ばしで「未完成だ」と言い切りました。入り口近くの天井に一箇所抜けているところがあるんですよね。

ニニギとサクヤヒメが眠る男狭穂塚・女狭穂塚古墳

後ろには大きな森が控えています。男狭穂塚・女狭穂塚古墳です。それぞれ男と女が埋葬されていると考えられていて寄り添うようにあります。ニニギとサクヤヒメがこの地で眠っていると考えています。独特の音よりの文言が決まっています。人間の世界と同じような生々しいストーリーが多いので身近に感じている人が多いようです。

青島神社は山幸彦伝説の地

ニニギノミコトの後は、その息子の山幸彦が出てきます。宮崎県の青島神社は山幸彦伝説の地です。今は橋がかけられています。江戸時代までは神職しか立ち入ることができなかった神域です。 満潮の時には社が海沿いにありますが、潮が引くと規則正しくゴツゴツとした岩が並んでいて、その変化にびっくります。海の神娘、豊玉姫と結婚します。幸をもたらしたと言われるこの夫婦が祀られてるのが青島神社なんです。

神武天皇につながる神秘の地 鵜戸神社

日本書紀に書かれた神武天皇につながる神秘の地はすぐ近くです。かなり急な石段を登っていきます。絶景に望む参道は800段の階段です。15分かけて歩くと鵜戸神宮にたどり着きます。 断崖絶壁にある創建1500年以上前と言う鵜戸神社。修験者にも信仰されてきました。本殿は洞窟になっています。高さ9 M 波の浸食によってできた巨大な洞窟です。確かにここはパワースポット感も満載ですね。ここで山幸彦と豊玉姫の息子が生まれたと言われています。出産が近づき、豊玉姫は出産のところを見ないようにお願いしましたが、山幸彦はそれを見てしまいます。豊玉姫はあるものを残して去って行きます。それは子育てに必要なものだと言われていますが、二つの出っ張った岩・お乳岩です。母乳のように水が滴り落ちてきます。その子供の子供が神武天皇と言われています。安産祈願に来る人も多いです。古事記では海の境界をトヨタマヒメが持ち帰っていったと言われています。これは神々の物語から人間の物語に変わって行くことを示していると言われています 

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